当院では睡眠に関する様々な精密検査、診療が可能です。

睡眠時無呼吸症候群

 睡眠時無呼吸症候群とは、大きないびきとともに、何度も睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。呼吸が止まってしまうことで、脳や体が低酸素の状態になります。そのため、本来脳や体のメンテナンスが行われる睡眠において、様々な臓器に影響を及ぼし、心筋梗塞、脳梗塞、認知症など多種多様な病気の原因になり得ます。

 また、睡眠時無呼吸症候群の方は、どれだけ長く睡眠をとっても日中眠くなったり気分の落ち込みだるさを感じることがあります。特に自動車の運転精密作業をされる方にとっては、事故の原因となることもあるので注意が必要です。

 当院では睡眠時無呼吸症候群の診断に必要な精密検査(full-PSG; 終夜ポリソムノグラフィ検査)を実施可能ですので、睡眠やいびきについてお困りの方は、お気軽にご相談ください。

ナルコレプシー

 ナルコレプシーは、日中活動しているとき、突然耐え難い眠気に襲われる病気です。ナルコレプシーの眠気は強烈で、睡眠発作と呼ばれます。試験中友人と語らっている時、あるいは商談中眠り込んでしまうほどです。ナルコレプシーに特徴的な症状として、驚いたり笑った時に全身や身体の一部の力が抜けてしまうカタプレキシー(情動脱力発作)、寝入りばなに出現する幻覚様の体験(入眠時幻覚)などがあります。

 周囲の人々から見ると、まるで「居眠り」しているように見えてしまい、「緊張感が足りない」、「やる気がない」と誤って評価されている方も少なくありません。ただ、ナルコレプシーの方は本人の努力では抑えきれない眠気の中生活されているので、これらの症状が思い当たる方は、お気軽にご相談ください。当院ではナルコレプシーの診断に有用な精密検査(MSLT; 睡眠潜時反復検査)を実施可能です。

むずむず脚症候群

 むずむず脚症候群は、主に就寝前などに足に妙な不快感を感じてしまい、眠いにもかかわらず入眠を妨げられる病気です。特徴としては、歩いたり、マッサージなどによって軽減・消失することがあります。また、この不快感は足に限らず、腕やお尻で感じる方もいます。

 違和感の感じ方は人それぞれで、「虫が這う感覚」「静電気のようなピリピリ感」「火照る感覚」など様々な表現がなされます。こういった症状には、むずむず脚症候群だけでなく、腎臓病や貧血、薬剤の影響など様々な原因が隠れていることもあるため、専門医による診療が重要です。睡眠環境を整えたり、内服薬による治療で改善することがありますので、お気軽にご相談ください。